「安座真の未来を灯し続けるアートを、一緒につくりたい」 こらくりアーツ・ワークショップに体験しました!

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うーん、微笑ましい姿だ……。

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こんなにも、まっすぐな瞳で見つめる子どもに会えたのはいつぶりだろう?

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こんにちは、ライターの水澤です。

12月10から18日まで開催中のこらくりアーツ展覧会in安座真

そのうち、12月10日と11日の二日間にわたり、南城市の安座真ムラヤーで開催された「こらくりアーツ・ワークショップ」に行ってきました。

こらくりアーツ・ワークショップってなに?

こらくりアーツとは、「Collaborative creation(コラボレーション クリエーション)」 略して「こらくり」で作られるアートのことです。

2015年から、新しく南城市にできた地域のコミュニティスペース「安座真ムラヤー」で開かれた、地元の人にもっと身近にアートを体験してもらうためのイベントです。

今年は、沖縄県立芸術大学の美術工芸学部(染部門・織部門・陶芸部門・漆部門・絵画部門・デザイン部門)を専攻する学生が主体になって、安座真をコンセプトにさまざまなワークショップが開催されました。

南城市で芸術体験!こらくりアーツ・ワークショップ開催!!

染部門のテーマ 「藍で小風呂敷を作ろう」

 

染部門の学生は、筒引(つつびき)といわれる技法で、小風呂敷の藍染体験を行いました。

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筒引とは、布の上に描いた絵柄をなぞるように、防染糊でコーティングすることで、藍染したときに、糊の跡が模様として浮き上がっていく手法です。

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大人も子どもも、はじめてみる藍にふれてみて、大はしゃぎ!

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時間の経過とともに藍が変化する様子や、描いた名前と絵柄が浮かび上がっていく様に歓喜の声をあげるなど、体験した親子ともに楽しんでいました。

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「何気なくある風呂敷1枚だって、1から作っていくと思いのほか難しいですよね。子どもには、今日の思い出ともに、これからも物を大切にする気持ちを持ってほしい」と語りました。

織部門のテーマ 「おりものリレー」

織部門の学生は、安座真に生い茂る「ふくぎ」と「すくぅ(赤木)」の木々をイメージした2色のおりものを縫っていくワークショップを行いました。

おりものは、参加者と学生が一緒になって、昔ながらの織り機を使い、糸を紡いでいくリレー形式で仕上げていきました。

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ガッタンガッタン、と音を鳴らす織り機は、学生が会場に持ち運び、準備したものです。

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大人と子どもも、手と足を使いながら、おりものをリレーすると……。

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さまざまな色が差し込まれた、直径3m以上のおりものが二日間で出来上がりました。

こどもたちの手って、とても小さいでしょ? おりものを作るには、ぴったりの大きさなんです。あと、人によって好きなカラーや器用さも違う。それが、おりものとして個性になっていくんです」と笑いながら話していました。

陶芸部門のテーマ 「先人のように土器を焼こう!」

 

日本の47都道府県、どこにでもあるのは土ですよね。ただ、地域ごとの風土や環境によって、土の特色も異なってくるようです。陶芸部門の学生は、沖縄の土を使った、土器づくりを行なっていました。

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大人は、自分たちが幼少期のときに遊んだ、粘土を思い出しながらこねこねと。

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子どもは、小さな器を作るために肘や手の甲を使いながら丸みをつけていっていきました。

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ミニシーサーや石敢當など、沖縄らしい土器を作る人もいました。

「私たち、3年生にとっても土器づくりは、1年生の授業で習ったぶりだったから、内心ドキドキでした。みんなが作った土器は、12月17日に『あざまさんさんビーチ』で焼き上げますので、どんな仕上がりになるのか、楽しみにしてください」と照れくさそうに話していました。

漆部門のテーマ 「漆でつくろう夜の水族館 in安座真」

漆部門の学生は、真っ黒の漆面板をキャンバスにして、知念岬から続く海をテーマに、そこに棲みついていそうな魚たちを描いていく「漆でつくろう夜の水族館 in安座真」を行いました。

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「どんな魚たちがいるのかな?」マンボウやウミガメの姿を思い出しながら、板の上に下書きを書いていました。

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板にニードルを使って、魚たちの形を掘っていきます。子どもには、ちょっと硬かったかな?

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その後、板に沈金をポンポンとまぶしていくと、ニードルの跡に金粉を入り込みます。そこに、漆が接着材の代わりになって、金色の魚たちが登場していく仕組みです。

「子どもによっては、板を傷つけるのも一苦労。でも、悪戦苦闘しながら、思い思いの魚たちを描くことで、海の生態系に興味を持つきっかけになったらうれしい」目の前にはいくつも並ぶ、夜の水族館を眺めながら話していました。

絵画部門のテーマ 「安座真区に灯りをともそう!」

「街の光を、自分たちの手で灯して続けてほしい」そんな思いから、絵画部門の学生は、アルコールとロウソクを使ってできる、簡易ランプを一緒に制作しました。

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簡易ランプの光をさまざま、カラフルに輝かせるために、地元の風景をデザインしていきます。

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ぐるぐると、丸めていく紙には、南城市のゆるきゃら「なんじぃ」やアニメキャラクターが覗き込みます。

12月10日の夕方から、この日作った手作りランプに火をつけていく、点灯式がありました。ムラヤー前の通りに1つ1つ置いていくランプから彩る光が、安座真の夜を灯していました。

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「私たちのワークショップ後も、自分たちで街の光を灯せるように、簡単で、かつ永続性のあるランプづくりを行いました。ここに住む子どもにとって、安座真の光が消えないことが大切ですから」と話しました。

デザイン部門のテーマ 「大神官(うふじちゅう)をつくろう!」

デザイン部門の学生は、安座真区に伝わる120歳まで生きたと言われる大男の大神宮(ウフジチュウ)のお話を手作りの紙芝居で行いました。

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大神宮のストーリーに合わせて、人形を動かしながらお話を伝えていました。

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学生自らが物語の登場人物に扮して、当時の方言を使いながら会話を進めていきます。

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最後に、大男の姿をクエスチョンにして、学生から「どんな格好だったのかな?」と子どもに創造してもらい、絵を書いたものを発表していました。

大神宮を紙芝居にするにあたり、安座真の区長さんにお話を聞きにいったり、ここに何度も足を運びながら、いろんな人に協力を得て作りあげました。きっと子どもにも、大神宮を伝承できたと思いますね」とちょっと誇らしげにお話していました。

今日の思い出が、安座真の未来をつくる

こらくりアーツ・ワークショップでは、ハイレベルなアート作品を展示するよりも、こどもが“身近”に感じられる。そのことを重視しているようでした。

当日、ワークショップに参加していた親御さんからは「『このムラヤーでモノづくりしたよね』という記憶が、我が子の成長につながってくれるとうれしい」と語っていたのが印象的でした。手を動かし、足を動かし、全身を使って楽しんだアート体験、これからの安座真の未来をも盛り上げてくれるでしょう。

作品展示情報

今回のワークショップで制作した作品を「こらくりアーツ展覧会in安座真」で展示しております。

ぜひ、”こらくりアーツ”を見に来てください♪

開催は12月18日(日)までとなっております。

 

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展覧会の詳細はこちらにて御覧ください。